第6回 自動制御
1 自動制御の歴史
製函機の自動化の始まりはクリーザ・スロッタの横位置決め、スロッタ刃の深さ位置決めです。
米国カッパーズ社の特許を買い、我が国で初めて自動機がISOWAに依って昭和47年2月に完成しました。

ISOWAでは当時コンピュータ化の研究を安川電機社と共同で開発しました。

当時はまだテープリーダを使用するものでしたが昭和48年5月に完成し、名古屋のコトブキ屋殿に納入したのが日本に於ける製函機のコンピュータ自動化の最初と思います。この時には前記のクリーザスロッタの他、給紙部のセットも併せて完成させています。

昭和57年7月に開催された東京パックにISOWAはCNC(コンピュータを用いたNC)製函機(ジェミニ型フレキソ印刷機)を出品しました。

CNCジェミニは集中操作盤 FEM80により段ボール箱の展開図寸法から給紙、印刷、クリーザスロッタ、フォルダグルア等の各軸の位置決めを自動的に行う国内初のCNC制御製函機で業界の注目をいただきました。

CNCジェミニで開発した自動制御技術は、その後ISOWAが次々開発したCNCフレキソ、プリスロの基礎技術となっています。

2 製函機自動制御の主な構成要素とその役割

1)集中制御・操作盤 FEM

FEMはコンピュータ、オーダメモリ(函寸法登録)、CRT表示装置などから構成されます。

オペレータがCRT画面に表示される段ボール箱の展開図上の各寸法をオーダ毎にあらかじめ登録しておきます。(FEM21では、オーダは20,000オーダの登録が可能です。)

生産にあたってオペレータがオーダ番号を指定しますと、その番号に対応した展開図が選択されるとともに、展開図上の寸法から各軸の位置決め目標値(製品寸法)が算出され、目標値は各軸の位置決めを制御するPCU(位置決めユニット)へ転送されます。

位置決め目標値を受け取ったPCUはFEMからのスタート指令により、目標値に向かって位置決め制御を開始し、各軸を目標値へ移動させる役目をします。
この位置決め制御において重要な役目を果たすものにエンコーダ(位置検出器)、モータ、モータ駆動装置があります。

エンコーダは各軸が現在居る場所を示します。エンコーダより現在地を受け取ったPCUは与えられた目標値とエンコーダからの現在地を比較して、この差が大きい間は最高速で移動させ、この差が小さくなった位置で次第に速度を落とし、目標値でモータを正確に停止させるようにモータ駆動装置とモータを制御します。

2)フィードバック制御

ISOWAのCNCの製函機の特徴の一つにフィードバック制御があります。

前述のようにFEMにて展開図より得た各軸の目標値は標準的な値で、通常は試し刷りを行った後にわずかながら目標値の微調整が行われます。

フィードバック制御ではこの微調整の値を各オーダの各軸毎に記憶して、次回の生産においては、この微調整をFEMの中で自動的におこなうことにより、オーダの先頭の一枚目から正確な加工寸法のシートの生産を行うよう制御します。

3)自己診断機能

『自己診断機能』とは装置が装置自体の不具合個所を見つけ、表示する機能のことです。

FEMには、たとえば、一連の自動制御シーケンスが通常通り進まず、途中でストップしてしまった場合『制御に関連のあるセンサーの一つが正常に動作していない』というように診断の結果を表示する機能が盛り込んであります。

4)日常の点検事項

機械の自動制御では一連の動作を行うために沢山のセンサー、リミットスイッチ、エンコーダが関わっており、これらのうちどれか一個でも正常に動作しないと一連の動作全体がストップしてしまいます。

一方、製函機におきましては種々の対策を施していますが、多少の紙粉、機械振動が避けられません。

これらの紙粉、振動等によって光電センサーの表面が紙粉等で覆われていたり、リミットスイッチの位置がわずかながら移動していないかなど、取扱説明書に従って日常点検されることを安全運転、効率運転の上でもお奨めいたします。

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