第7回 最近の機構とまとめ
1 最近の機構について
1)給紙部

この機構については次の様な要望がなされます。

a. 給紙に依る段潰れ、フラットクラッシュの劣化防止
b. 安全性の向上
c. 原紙が薄物の段ボールや、E段等、段高の低い段ボールの給紙
d. 給紙精度の向上
e. ある程度の反りシートの給紙

【ロータリフィーダ 】
上記の要望に充分応える装置がこのロータリフィーダです。欧米では殆どがこの給紙装置を採用しています。

送り出しロールの表面周速度は、キッカー給紙のキッカー速度変化と、よく似た変化をしています。
この運動を発生させる為、キッカー給紙機構に似た装置を備えています。

この給紙方法は非常に優れたものですが、キッカーと異なり、送り出しロールの摩擦力でシートを運びます。この力は、そんなに強い物ではありません。

粗雑な操作では問題を起こします。次の様な注意が必要です。

1. 給紙ホッパーにシートを積みすぎないこと
これは当然なことで、積み上げられたシート重量に依り、給紙されるシートとの間に、摩擦抵抗が生じ、シートをスムーズに送る事が出来ません。送り出しロールの力を増す為サクションチャンバの吸引力を増せば、チャンバ上面送り出されるシートの摩擦抵抗が増すことになります。
2. 給紙にオートフィーダを使用する場合、ロータリフィーダのように摩擦を利用した給紙方法にはラップ方式を用いるのが必項条件です。
ブロック方式はホッパーに落ち込む時、衝撃があります。これが給紙誤差を発生させます。又ラップ方式は常に一定量のシートをホッパー内に保つことが可能で、これが給紙誤差を安定させます。

【フィードロール】
段ボールの強度を劣化させる大半は、このフィードロールに依るものです。

ご承知の様に、積み上げたホッパーからシートを引き出すのに、相当なグリップ力を要します。それに、もう一つシートには、一般的にスコアラインが加工されています。

この部分は潰され剛性を失って、薄くなっています。ここを通過させる必要がありますから、フィードロール上下の間隙を極端に狭めなければなりません。
その為その他一般の所まで潰れてしまいます。この潰れを出来るだけ少なくする為、種々なロールが考えられています。

1. ロールのゴム層を2層にします。一番外周は比較的硬いもので薄く、摩擦力が大きく磨耗し難い材質を用います。中間層は軟らかく、変形し易い材料を使用します。

これにより、ロール上下間隙を狭めてもロールが変形して、シートの潰れは少なくて済むようにしています。

2. 従動となるロールに加工される溝の条件を変えます。(下図)
溝の幅を広くしたり、隣り合う溝のピッチを狭めたり、溝の深さを深くしたり、 ゴム硬度を軟らかくしてロールが変形し易い条件をそろえることによりシートを潰さない様にしています。

Dが深いほど、Pが短いほど、Wは適当に広いほど、ゴム硬度が軟らかいほど、ロールは変形し易く、シートを潰さなくなる反面グリップは弱くなる傾向となります。

3. フィードロールを2本並べる方式
フィードロール上下間隙を必要以上に狭めればならないのは、スコアラインがある為です。これから逃れる為、フィードロールを2本並べ、どちらかのロールがスコアラインから外れているようにすれば、その影響を受けなくて済む訳です。
しかし2本の間隙よりフラップが短い時は有効ではありませんので余り使われていません。

2)印刷部

1. 最近の段ボール印刷機は、プリスロ印刷機もフレキソ印刷機も、同様の機構になってきたと言っても過言でありません。インクはアニロックスロールより印版に転移されます。アニロックスロールのメッシュも300〜400の細かい精度の高い物が作られるようになりました。これらはセラミックス溶射、レーザー加工が主体となっている為です。
2. インクの絞り機構も2ロール方式とブレード方式が併行して使用されています。普通の段ボール用にはメンテナンスの関係から2ロール方式が多用されているのが現状です。何れにしてもアニロックスロールの精度が良くなっていると同時にインクも研究されていますので、綺麗に絞る事が出来ます。
3. 印版の進歩は目覚しく、精巧な印刷も手軽に出来るようになりました。印刷仕上がりの善し悪しは印版に負う所が大きいと言えます。技術力のある相手を選ぶ事が大切です。

3)機械ユニット間の送り機構

機械ユニット間の送り機構は、種々あります。最も一般的な送りコマに依るもの、ベルト、又はサクションベルトに依るものがあります。
最近ではサクションチャンバと、細かく並べた送りコマを併用したものがあります。

前二者は、シートが反っていた場合、色間誤差が出ます。
最後の物は反ったシートを吸引して真っ直ぐにしながら送るので、色間誤差が出ません。この為、美粧印刷に適しています。

又、疎かになりがちな捨て版には、充分気を配って下さい。
少なくともシート前、後端より送りロールの間隙以上の捨て版がなければ正確に送ることは出来ません。

精密な印刷においては、シート両側に、全幅、捨て版を貼るべきです。捨て版は送りの役目に重要です。

2  ISOWAの機械
1)印刷機のサイズ

ISOWAで製作している印刷機は多種あります。大方のご要望にお応えできる様、次のようになっています。(最大パネル寸法)

2,050mm×3,650mm (FP7G)
1,550mm×3,635mm (FP72)
1,350mm×2,800mm (FP90)
1,220mm×2,735mm (FP22)
1,210mm×2,755mm (FP26、FP25)
1,000mm×2,545mm (FP56)
930mm×2,415mm  (FP50)

お客様のお仕事に最も適した機械をご提供できる様、用意しております。

2)付属装置

【ダイカッタユニット(ソフトカット) 】
全機種につけることが出来ます。但し打ち抜き専用のものと、補助的なものとに分かれます。用途に従ってご相談下さい。

【自動手掛け抜きユニット】
手掛け穴、カットテープ用切り欠き等を3種類、予めセットしその中で必要なものを自動で選択できるものです。通常2箇所に設定できます。
これに似たもので、総てを手動でセットする軸ユニットもあります。

【サッシ抜きユニット】
サッシケースの様々な寸法を自動的にセットし、加工できる便利な装置です。

【フォルダグルア】
200枚/分〜350枚/分までの生産速度のものがあります。機械サイズや用途により使い分けています。

この他、スタッカ、インク粘度自動調整装置等があります。

3 最近の傾向
1)大型化と小型化

機械は大型化と小型化の両方に別れていくようです。量産品は商品の小分包化で箱は小型化していますので機械もそれに伴います。
当然高速生産が要求されますので小型機が有利になります。
中間の箱は量産品もありますが、数の少ないものも多いので、仕事の切り替えが速い機械、又は複合機械、が有利になります。

生産数量が少量の場合、切り替えの速さを考えれば固定式が良く、量産の場合は開閉式の方がスペースが少なく、渡りが少ないので有利な場合もあります。

この頃の機械は自動化されているので切り替えは早く一度に多工程出来た方が有利なのは当然です。

この事から極少量にも簡便なフレキソフォルダグルアが見直されてきています。
極少量に対しては、開閉、固定式で優劣はありません。

2)美粧化

一般段ボールケースにも美粧印刷が求められるようになり、アニロックスロールに300メッシュ以上を使用する事もあります。
そのための専用印刷機があり、プラテン打ち抜き機の前工程用に使用されています。ISOWAではダイプリンタと呼んでいます。

3)まとめ

コスト引き下げの為、こらからは外装函、内装函で印刷デザインが異なった方向に向かうのではないかとも思われますが、一概には何とも言いきれません。

今は何れにも対応し得る様、機種を揃え研究しております。よろしくご愛顧賜ります様お願い申し上げます。

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